フル代表初キャップで劇的同点弾――。自身の価値を証明したFW中島翔哉は、A代表デビューを心から楽しんでいた。

日本代表は23日、マリ代表と親善試合を行い、1-1で引き分けた。

ロシア・ワールドカップのグループリーグで戦うセネガルを想定して臨んだマリ戦だったが、前半にPKから失点。その後もなかなか攻撃の形を作れず苦しんだが、中島がラストプレーでネットを揺らし、なんとか同点に追いつき試合を終えている。

中島がピッチに入ったのは、ビハインドを背負っていた60分。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督からは「どんどん前に行ってドリブルでもパスでも仕掛けろ」と指示を受けていたという。

「なるべくボールを受けて、監督が求めることをやりつつ、状況を見ながらプレーできれば」との意識を持ってピッチに入った23歳のFWは、求められた得点を奪ってみせた。

「あの位置にいられないこともあるので、今日のゴールシーンは良かったと思います。三竿(健斗)がパスって言ってたんで、すごく良いパスをくれたと思いますし、もう触るだけだった」

嬉しいデビュー戦ゴールに成長を感じたという中島だが、浮かれること無く継続することの重要性を説いている。

「あそこの位置に入っていくっていうのは監督も言ってますし、自分もポルトガルでやっている中でも思ってたことなので、1つ成長というか、進歩した部分だと思う。ただ続けなければ意味がないです」

「負けなくてよかったってのはありますし、本当に次はもっと良いプレーをして勝てるように、勝ちにつながるようなゴールだったり、アシストができると良いかなと思います」

■「すごく嬉しかった」デビュー戦

この日左サイドに入った中島は、果敢なドリブルでの仕掛けからチャンス作っていた。約30分程度の出場だったが、本人は心から楽しんでいたようだ。

「監督とやるのが初めてなので、何を言ってるのかはしっかりと聞いてました。攻撃だったらなるべく早く相手の裏を取ることを求めていると思うので、そこは練習から意識していました」

「初めて一緒に試合をやる選手もいたので、これからもっと色々な部分で良くなると思います。今日は相手もうまい部分はかなりあったので、すごく面白かったですし、次はもっといいプレーができるようにしたいと思います」

指揮官から指摘されていた守備面は、「まだまだボールを取れてないし、もっと力になれるようにしたい」と振り返った中島。試合後には、チームメイトから声をかけられ「すごく嬉しかった」と、代表の一員としてプレーできた喜びを語っている。

フル代表でやっていけるかどうか問われると、「まだ1試合しか終わっていないのでわからないですが、とりあえず試合に出れたことはすごく嬉しかった」と語った。

中島がプレーした左サイドは、この日先発した宇佐美貴史やベンチで試合を見守った原口元気、今回の遠征では招集外となった乾貴士など、最も競争の激しいポジションの1つである。

そんな中、初キャップながらチームが苦しい中で奪ってみせたゴールは、ロシアW杯本番へ向け大きなアピールとなっただろう。ポルティモネンセで9ゴールを挙げ自信をつかむ23歳は、本大会へ向けたサバイバルレース第1戦で自身の価値を証明してみせた。